はじめに
遺言書は自宅の仏壇や貸金庫に保管されていることが多いですが、そこから遺言書が見つからなかった場合でも、故人が公正証書遺言や自筆証書遺言を作成していた可能性があります。このページでは、その調査方法を紹介します。
1 公正証書遺言の調査方法
昭和64年1月1日以降に作成された公正証書遺言および秘密証書遺言については、日本公証人連合会が管理する遺言検索システムを利用して、全国のどの公証人役場からでも、公正証書原本を保管している役場を調べることができます。
しかし、昭和63年以前に作成されたものについては、各公証人役場が個別に管理しています。このため、自宅近くの役場を中心に、それぞれ問い合わせを行う必要があります。
必要書類については、各公証役場のHPをご確認ください。 参考までに、当職がいつもお世話になっている岡山公証センター(岡山市北区野田屋町一丁目7番17号 野田屋町JNビル4階)では、戸籍・附票・委任状・印鑑証明書・会員証を持参すれば対応してくれます。郵便でも対応してくれます。委任状は、各公証役場のHPからダウンロードできます。
(照会結果通知書)

2.自筆証書遺言の調査方法
令和2年7月10日から自筆証書遺言書保管制度がスタートしています。故人が自筆証書遺言書保管制度を利用していた場合には、遺言書保管所(法務局)において自筆証書遺言が発見される可能性があります。
自筆証書遺言の調査は、遺言書保管事実証明書の交付請求書を郵送で送るのが便利です。以下に、郵送請求の手続きについてご紹介します。ただし、代理人による請求は認められていませんので、相続人自身の名前で請求する必要があります。なお、必要書類は次のとおりです。
・収入印紙800円
・被相続人の出生から死亡までの戸籍
・被相続人の附票又は除票
・相続人の戸籍
・相続人の附票又は除票
・返信用封筒(相続人の住所限定)
遺言書保管事実証明書の交付請求書に上記の書類を添えて、管轄法務局に郵送します。なお、岡山の管轄法務局は本局の供託課です。
以下に、遺言書保管事実証明書の交付請求書のサンプルを掲載しておきます。
(遺言書保管事実証明書の交付請求書)



(遺言書保管事実証明書)

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